電子契約を学ぶ

2020年8月20日

2020年8月21日

電子契約のメリット・デメリットとは?導入を成功させるポイント

これまでの契約は書面として印刷し、印鑑を押印して取り交わされてきました。これに対し電子契約は、電子データ(ファイル)を印刷せず、電子署名を行うことで書面での契約と同等の証拠能力が認められ、従来やり取りされていた紙での契約書に比べると多くのメリットがあります。

そこで今回は、電子契約や必要な契約システムを導入するにあたり、知っておきたいメリット・デメリットと、成功のポイントを説明します。

電子契約とは

契約は合意内容を証拠として残すことが必要です。電子契約はこれまで書面でやり取りしていた契約を電子データに代えるものですから、その電子データに証拠力があり、契約として証明できなくては意味がありません。

契約書が証拠として認められるためには、本人による押印または署名の必要があると民事訴訟法第228条第1項、第4項に明記されています(記名押印)。電子契約にも同様の法律「電子文書署名法」が整備されていて、電子署名法3条にて電子署名がなされた電子文書については、実際に押印した紙の文書と同様の効力が認められています。
電子契約は、現在多くの企業で導入が進んでおり、JIPDEC(⼀般財団法⼈⽇本情報経済社会推進協会)の調査によると、2020年1月時点で43.3%の企業が導入しています。

紙と比較した電子契約のメリット・デメリット

契約の電子化、すなわち紙の契約書から電子契約への置き換えには、さまざまなメリット・デメリットが存在します。

メリット

契約は主にPDFファイルでやり取りし、保管もサーバ上となるため、保管用の書棚などが不要です。さらに、オンライン上でやり取りするので郵送する手間やコストも省けます。
また、電子契約では本人性の担保は電子証明書を用いるので、これまで押印に対する本人性の担保として添付していた「印鑑証明書」も必要ありません。そのため印鑑証明書の発行にかかる費用が削減できます。なお電子契約の場合、改ざんリスクを防ぐ従来の契印や割印に代わり、ファイルが作成された日時などを証明する「タイムスタンプ」を用いて電子署名を行い、完全性を担保します。

コスト面で最大のメリットと言えるのが印紙税で、紙の契約書(課税文書)に貼る「印紙」が電子契約には必要ありません。これは契約を紙の書類で作成する場合のみ「課税文書の作成」と定義され、電子契約はこれに該当しないためです。このため多くの契約を交わしている場合、印紙税の大きな削減につながります。

デメリット

保管場所に困らない電子契約ですが、電子データの管理や保存法をきちんと整理しておかないと、必要な契約をすぐに見つけられないことが考えられます。また、保管庫のように施錠するのではなく、サーバにデータを保管するため、アクセス権限の管理をしてセキュリティ対策を徹底する必要があります。
また印鑑証明書の添付の必要がないなど、手間やコストが減るばかりと思われがちですが、電子署名や電子証明書を正しく使って運用しなければ、改ざんのリスクといった深刻なトラブルを招きかねません。

電子契約で契約を結ぶ流れ

電子契約での契約は、紙の契約書でのやり取りと比較すると大変効率のよいものです。

紙の契約書における契約締結の流れ

まず、紙の契約書で契約を取り交わす場合、以下のように最初に作成した文書を印刷し、製本します。そのあと印紙を貼付し押印、書類を封筒に入れ郵送します。受け取った取引先は、それに押印して郵送で返送するといった流れでした。

1.契約内容の合意
2.契約書作成
3.製本
4.印紙貼付
5.押印
6.封入、郵送(2部)
6.取引先到着、内容確認
7.取引先押印(2部)
8.取引先封入、郵送(1部)
9.契約到着(1部)
10.両社保管(1部ずつ)

電子契約における契約締結の流れ

一方、電子契約の場合、作成した文書に電子署名を付与し、メールなどで取引先に送信します。取引先は契約が送られてきたら、契約内容を確認するとともに、電子署名を確認します。内容、署名に問題がなければ、電子署名を付与します。両社の電子署名が付与されたら、締結が完了します。電子契約は、両社それぞれで保管します。

1.契約内容の合意
2.契約の作成、電子署名付与
3.送付
4.取引先到着、内容確認、電子署名付与
5.取引先返送(自動登録)
7.両社保管

紙の契約と電子契約のフロー比較

電子契約の署名方法

電子契約に電子署名を付与するには、高度なITスキルや電子署名に必要なインフラ整備など、大きな投資が必要と思われがちです。しかし、GMO電子印鑑Agreeをはじめとする電子契約システムを利用することで容易に、しかも低コストで行えます。

こうした電子契約システムは、あらかじめ設定した電子署名を付与できるだけでなく、取引先への送付や返送された電子契約の管理まで、クラウド上で行えます。中でもGMO電子印鑑Agreeは、契約締結、管理の業務効率化はもちろん、契約手続きの可視化による締結漏れ、更新漏れの防止の他、署名できる権限の管理なども徹底しているため、コンプライアンス強化にもつながる電子契約システムです。

電子契約システムの導入フロー

電子契約を導入する場合、まずは現在自社でやり取りされている契約の内容や種類、管理方法の調査が必要です。その上で、すべての契約を電子契約とするのか、もしくは一部にとどめるのかを決めましょう。電子契約システム導入後に操作権限を社員に付与するため、契約を管理している部署や、契約を確認できる社員の精査も重要です。

導入後、既存の契約の管理について考慮する必要もあります。例えばGMO電子印鑑Agreeでは、既存の紙の契約書もPDF化して管理することができますので、導入に先駆け、過去の契約の整理や取り込みといった作業も検討しましょう。

電子契約システム導入前の注意点と成功のポイント

導入前の注意点

電子契約システムを導入する際、前述した調査が不十分であると、効率化やコスト削減が失敗に終わる可能性もあります。特に問題となるのが、周知の徹底と運用ルールの策定です。社内で電子契約システムについて周知されていないと、電子署名が付与できないなど、トラブルが起こることが考えられます。

また、社内の準備ができたからといって、すぐに運用を始めるのではなく、実際の導入前に社外に周知することが重要です。取引先によっては、電子契約の利用が難しい場合や、電子契約に対応してくれないといったことも考えられます。

成功のポイント

導入後の社内外でのトラブルを避けるためには、電子契約や電子契約システムについて、社内での研修や取引先への説明を行い、正しい知識を身に着けてもらうことが大切です。また運用ルールの策定も重要なポイントです。

電子契約システムの導入は、これまで伝統的に行ってきた契約・押印といった作業を大きく変えるものです。導入を検討し始めたら、まず電子契約システムを提供している会社に導入の進め方について相談しましょう。支援を得ることでトラブルのない導入と運用が実現できます。

事前準備でスムーズな電子契約システムの導入を

紙の契約から電子契約に変えると、業務の効率化はもちろん、印紙代や郵送費、印刷代などのコスト削減が行えるなど、たくさんのメリットがあります。また、電子契約システムを導入すれば、契約の見える化や権限管理の徹底など、コンプライアンス強化にもつながります。これら電子契約に必要となる電子署名や契約の管理には、GMO電子印鑑Agreeをはじめとする電子契約システムの導入が不可欠です。導入の検討を提供会社のサポートに相談し、早くから最適な移行方法の提案を受ければ、導入トラブルを防ぎ、円滑な電子契約の運用を可能にします。

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ハンコ脱出作戦 編集部

筆者

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